手押し鏨


この工具は手押し鏨(たがね)と呼ばれているもので、先端部分を自分で加工して小さなメレダイヤをセッティングするときに固定させる為の爪を起こすときに用いているものです。

基本的に日本人が用いるジュエリー制作用の工具類は多くが「引き」の力で事を成すものばかりです。しかし、これがヨーロッパの伝統的な工具類となると、「押し」の力で用いるものが多くなります。

民族的特性の違いから来る差が、こんなところに出るんですね。

宝石をジュエリー本体にセッティングするときに日本人の職人さんたちは片手で鏨を持ち、もう一方の手で金槌を持って鏨の頭の部分を自分の体の方向、つまり手前側に鏨の刃が迫ってくるように叩きながら加工します。しかし欧米の職人さんたちは写真のような木製の柄の付いた鏨で腕と上半身の力で前へ前へと押し出して加工するのです。

私は自分の都合で両方のやり方を使い分けてます。

日本人とイタリア人のハーフなので・・・(うそです、本当は東京と茨城のハーフです)

ところで、木製の柄の部分ってマッシュルームみたいでカワイイ感じしませんか?

工房 鈴木