ヤニ台




最近、一般的に、どのような石留作業にも用いられている、リングなどを固定する台としてもちいられているものは「彫刻台」と呼ばれるものですが、私の場合はメレダイヤを固定する「爪留作業」を行うときに最近では、あまり使われなくなった写真の「ヤニ台」 というものを使います。

私がこのヤニ台をずっと使用している理由は当社開発のPt950は非常に硬いため、その爪を倒してゆく作業に非常に力を込めないと留められないので、これを使い続けてます。 彫刻台では力が逃げてしまうのです。

写真の黒い鉄製のボウルに詰められた濃い茶色のものが「ヤニ」と呼ばれるものです。この「ヤニ」は松脂(マツヤニ)と地の粉というものを配合して鍋で煮込み、全体が混ざり合った後、オリーヴオイルを少量加えて作られたものです。

目的によっては「打ち出し」という金属の板材を鏨で叩き、平面に膨らみをつけてゆく「鍛金」作業にも用いられます。その場合、宝飾加工の石留に使われるものとは松脂と地の粉の配合比率が変わります。

作業に応じてヤニの成分比率を微妙に変えるため、最近の彫金材料店で販売されてる、すでに完成したヤニを用いることはしません。

作業上、自分の好きなタッチを感じられるものを自分で工夫して作ることは完成度の高い製品、失敗のない作業を生み出すために重要であると考えております。

工房 鈴木

投稿時間: 10:59

| 個別ページ表示

71回の閲覧